ドラマや映画の舞台ともなることが多い医療現場。
しかし、その中ではスマートに見える医療の世界も、実際の医療現場となると数々の苦労が存在しているのだ。まずは、労働環境が挙げられる。診療科目により、医師の人数のバラツキが多く、何科に進むかということによって労働環境は大きく異なる。だが、医療現場では夜勤も伴う。医師不足に陥っている科目や、雑用もこなすような若い医師や研修医の場合は、基本的に労働時間は長くなる傾向にある。
次に、大病院など規模の大きいところでは人間関係も複雑になる。上下関係が厳しく、出世争いなどが激しいところでは、医療の仕事以外の部分でも神経を働かせないといけないからだ。医療現場に関わらず、他の企業でも同様だが、この手のストレスに打ち勝つタフな心が必要になってくるのである。
最後に、最近よく取り上げられているのがクレーム対応などである。人と接する職業の為、これも医療現場に関わらず避けては通れない問題だ。実際の治療内容が元でクレームとなることもあるが、医療現場では専門用語も多く、一般の人にはわかりにくい内容を話す機会も多い為、コミュニケーションの取り方次第でクレームとなってしまうこともある。クレームを訴える中には、モンスターペイシェントと呼ばれる患者もいる為、それらにうまく対応していく必要がでてくる。内容によっては、訴訟につながるケースもある為、医療現場としては最も神経をとがらせている項目でもあるのだ。